2013年8月27日火曜日

『チェインクロニクル』求められていた王道RPG

チェインクロニクル(iTunes / GooglePlay 基本無料)
開発:SEGA CORPORATION




RPGっぽい雰囲気のソーシャルゲーム、というのは今までにもプレイしたことがあったが、ここまでRPGを感じられるゲームはなかった。そう素直に感じたのが、今日紹介する『チェインクロニクル』だ。

自分の年代でRPGといえば、まず頭に浮かぶのがドラクエやFFなどスーファミ全盛期のタイトルである。もちろん、携帯ゲーム機やスマートフォンで遊べる名作の移植版も楽しいが、仕事の合間や通勤時間などでもう少し気軽にプレイしたい。『チェインクロニクル』のプレイ感覚は、そんな思いと需要にマッチしている。



ゲームの基本はタワーディフェンスゲームだ。WAVEと呼ばれるターンごとに押し寄せる敵をしりぞけ、全滅させればプレイヤーの勝利。味方ユニットが全員倒される、あるいは敵の誰かに画面右端のラインを超えられたらプレイヤーの敗北となる。キャラクタをドラッグさせて移動させたり、スキルを発動させたりとバトル中にやれることは意外と多い。 過去にタワーディフェンスゲームのプレイ経験があるひとには取っ付きやすく、未プレイのひとにも敷居は低いだろう。



各キャラクタの背景がしっかりしていて、ソーシャルゲームではないがしろにされやすい低レアのノーマルキャラにもしっかり設定やボイスがあるのは、『チェインクロニクル』の大きな魅力である。スキル使用時にはカットインだけでなく、専用のボイス再生もキャラごとにある。とはいえ、能力はレア度に比例する部分も大きいので、「このキャラ好きだけど、そろそろ戦力的に厳しい……」という状況になることも。ゲームとして仕方ないとはいえ、課金アイテムでも構わないのでドーピング手段をもっと多く用意してくれても良かったかも、と個人的には思う。



シナリオパートは単なるお楽しみ要素ではなく、進めることで精霊石(パズドラでいう魔法石)をもらえたり、キャラクタがスキルを会得したりとゲーム本編にも影響する。ストーリーはメインとなる本編シナリオ、サイドストーリー的なキャラクタごとのミニシナリオ以外にも、複数の特定キャラクタ取得が条件となる「チェインストーリー」がある。このチェインストーリーは特定キャラの取得が開放条件となるので、戦力の強化以外の目的でガチャを回したくなってしまう。ちなみに、途中で選択肢が出ることがあるがゲームの進行にはあまり影響しないようだ。上記の場面では、迷わず「胸がでかいから」を選択した。



もちろん、不満がないわけではない。まず、混戦になってしまうとキャラクタが重なってしまい、操作したいキャラクタを選択しにくいのが気になる。また、メニュー画面のUIもやや気になる部分があり、ワンボタンでホーム画面に戻りたいのにマップ画面を経由しないと戻れなかったりと、少しだけフラストレーションが溜まる箇所があった。

とはいえ、全体的にはゲーム、シナリオともにクオリティはとても高く、久しぶりに「RPGをプレイしている」感覚を楽しめるエポックメイキングな作品であることは疑いようもない。普段ソーシャルゲームをプレイしないひとにこそオススメしたい、新時代の「スマートフォンゲーム」を体感しよう。

アプリリンク:
チェインクロニクル(iTunes / GooglePlay 基本無料)

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